安全は高コスト

 シップ点検整備にしろ、エレベータ保守点検にしろ、コンピュータセキュリティにしろ、安全部門のコストは目に見える採算性とは直接関係しないから(長期的信用の基礎だが)、その手抜きは一般顧客や世間に見えないから、サビやバグが浮いたままシカト運転を強行する危険が常につきまとう(アロハ航空機事故でご存じのとおり)。
 18世紀の労働安全衛生問題から公知の古くて新しい問題だが、人類の英知を結集しても、レギュレーションで強制するしかない模様。人がさぼりたがる(快楽原則)のと同じように、安全コストはけちりたがるのが、企業の(短期的)計算合理性だから。