新型機は虫干しから

コンピューターに過大な負荷=210便に影響−管制一元化の羽田システム障害
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010011400869
国交省によると、4本目の滑走路が供用開始される10月以降に必要なプログラムなど、現在は不可欠ではない機能を停止し、コンピューターへの負荷を軽減したところ、システムは順調に稼働しているという。ハード面に問題はなく、システム改修で導入したプログラムなどに何らかの不具合があった可能性がある。(2010/01/14-19:52)

 新規に付加したモジュールには,バグが残りやすいのだろう。新モジュールや新ルーチンは,客観的にバグ出しが不十分にならざるを得ないし*1,エラールーティンの輻輳にイベントドリブンちっくなループトリガが隠れていたら*2,幾つもあるエラー入力の順列組み合わせを全部試す余裕も時間もなかったので虫干しができなかったのかも知れない。航空機事故はエラーの連鎖が魅入られたようにカタストロフィ事故の着地点に向かってデイジーチェーンが進んでいくのと似ている。

*1:G・パスカル・ザカリー著(山田洋一訳)『闘うプログラマー[下]』日経BP出版センター(1994),第8章死の行進・第9章バグ;参照

*2:学生時代に5次下請けのやっつけ仕事エラーモジュールを友達ベースで手伝ってコーディングしたら,20年後の銀行合併システム統合で複合ドリブンエラーを生じてシステムクラッシュを招いた例がある。